西洋ローソクと違い、湯煙が少なく、大きく美しい炎が特徴の和蝋燭は、「ぶどうハゼ」を原料としています。実は、ぶどうハゼの生産農家が、現在和歌山県に一戸を残すのみとなってしまったのです。
これでは安定供給できないため、京都市内で栽培する流れとなりました。櫨(はぜ)自体が実を付けるまで3~4年かかることと、シカなどの食害などもあることから、当面は他県から実を調達しながら、和歌山県の農家に指導を仰ぐことにはなりますが、いずれは地産地消できるようにするのが目的です。
「京都“悠久の灯(あかり)”プロジェクト」~先人たちのあかりを京都からみらいへ~では、こうした櫨の栽培そして復活を通して、京北の地場産業にしていきたいと考えております。京北産の原料で、「京都ならでは」「日本ならでは」の伝統工芸品を生み出していけるように、伝統を守り続けてまいります。