京都伏見中村ローソク HOME > 和蝋燭と洋ローソクの違い
一般的に蝋燭(ローソク)と聞くと、和蝋燭も洋ローソクも同じように感じられるかもしれませんが、実は大きく異なります。
安価で慣れ親しんでいる洋ローソクと違い、日本独特の情緒・趣深さを有する和蝋燭の魅力をご覧ください。
和蝋燭 | 洋ローソク | |
---|---|---|
原料 | 櫨の実(はぜのみ) 木蝋などの植物性の蝋 |
石油から採れるパラフィン |
芯 | い草の髄から取れる燈芯 | 糸 |
製造方法 | 一本一本手作業で、 できあがる数も限られる |
機械により大量生産可能 |
炎 | 大きく揺らぐ 芯が太いため、消えにくい |
小さい
消えやすい |
単位 | 「匁(もんめ)」
一匁…3.75 グラム |
号 |
価格 | 高価 | 安価 |
和蝋燭の大きな特徴として、原料が純植物性である点が挙げられます。そのため、油煙が少なく、ほんのりとロウの溶けた香りがします。点火するとロウは液体となりますが、その液体は芯に吸い上げられ、炎と共に蒸発するため、液だれもほとんどありません。さらにススが少ないため、お仏壇も汚れにくく、汚れた場合でも簡単に拭き取れます。
和蝋燭の炎は、一目見て、洋ローソクの炎と異なります。大きくゆらゆらと揺れる炎は、それ自体に意思が宿っているかのような神秘性や情緒があります。この炎の違いは、和蝋燭の構造に秘密があります。中が空洞芯になっている和蝋燭は、空気が蝋燭の中を流れ、その流れによって炎を揺らめかせるのです。
和蝋燭は、その用途においても洋ローソクと一線を画します。一般的に灯りとしての意味合いが強い洋ローソクに対し、和蝋燭は灯りとしてだけでなく、お供え・おつかいものとしての意味合いもあります。その一つの形が絵蝋燭です。絵蝋燭は火をつけることなく、お花の代わりにお供えする蝋燭です。こうした想いを乗せることができるのも和蝋燭の魅力です。